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核持ち込み「密約」断定できず、有識者委報告へ(読売新聞)

 日米両政府の複数の「密約」を調べている外務省の有識者委員会は、核持ち込みを巡る「密約」に関し、新たに見つかった交渉担当者の文書などを基に「密約と断定できない」との見解を報告書に盛り込む方針を固めた。

 これは、1960年の安全保障条約改定時に、核兵器搭載の米艦船の日本寄港などは同条約の定める「事前協議」の対象外とする秘密合意があったとされるものだ。当時の藤山愛一郎外相とマッカーサー駐日米大使が交わした「討論記録」が根拠で、米側は「事前協議の対象となる核持ち込み(イントロダクション)に、寄港や領海通過は含まれない」と解釈してきた。

 これに対し、条約改定交渉に外務省安全保障課長として中心的にかかわった東郷文彦・元外務次官(故人)の書き残した文書に「イントロダクションの意味について米国と議論した記録も記憶もない」との記述があることが分かった。東郷氏は「討論記録は核搭載艦船の寄港などを定めたものとは思わなかった」とも指摘しており、有識者委は「60年の時点では日本側が米側の解釈を把握していたとみなす根拠がない」と結論づけた。ただ、63年に当時のライシャワー駐日米大使が大平正芳外相に米側の解釈を伝えて以降は日本側が黙認していたとして、「密約性が全くないとはいえない」と併記する方向だ。

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